Love

愛とは恋のように思い出にはできず
失えば誰かを好きになる回路すら奪われるもので
瞬間にして永遠で
疑わず、諦めず
そして喜び、怒り、哀しみ、楽しみ、救われるものだと
恋する人と出会い長い時間をかけて魂が寄り添うことなんだ
それが愛なんだ
誰もが手に入れられるものじゃない
まして生まれながら持ってるものなんかじゃない

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私が天海春香というアイドルを考えるようになったのは、真剣に考えるようになったのは、間違いなくあの動画と出逢ってしまったためで。
そのステージは、そう、今でも私にとって「思い出」なんて言葉にはできないものとして、あの場所にあり続けている。
ただ一人、あの舞台に立ったアイドルと、そこまでの道のりを常に共にしながら、あのステージに「一人舞台」と名付けたプロデューサー。
それは誇りある宣言だったのだと、私は思っている。回避行動などではないと。
今、あの動画自体は存在しない。が、今もニコニコ動画上に、ほぼそのものを見る事はできる。
……私は、一度だけ見て、それっきりだ。
私には、クローンは愛せない。
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私にとって天海春香を考えるという事は、彼女の「プロデューサーさん」を考える事であり、
ふたりを導く「プロデューサー」を考える事に等しい。
三者は私にとって不可分で、そして不可侵なものだ。
信仰するものであり、認めるものであり、分析するものではない。
三つの魂をつなぐもの、そこに存在する愛を信じることだ。
私の天海春香を巡る思考とは、つまり、自分の中に「それ」を受け入れる為の作業ということだ。
だからこそ、私はその三者を理解できると信じる人を嫉妬し、同時にその人を尊敬する。
その人が、そこへ到達する事を願っている。
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なんでこんな話をしてるかって?

ハローベイビー
僕はきっと愛を知らない
君もそうならついておいで
この果てしない物語の彼方へ

―「世紀末の詩」The Last Songより