幻想四次の舞手たち

まずはおしらせ。
あなたが勧める『アイマス動画初心者にオススメの一本』第二夜!

企画:gouzou氏
予定日がKAKU-Tail6とぶつかった事もあり、放送日が延期となっていたアンケート結果発表の生放送が、今週末に決定したそうです。
今回も僭越ながら参加させていただきました。思いついたら、もう一本くらい答えようかな。
アニマスからアイマスを知った方、PS3版から始めようか考えている方、もちろんアイマス好き好きな方、いろんな方が見て楽しい放送になると思います。
お時間のある方は、ぜひぜひご一緒しましょう。
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さて、先週末から何度も見ているノベマスが一作ありまして。
星の下、泥の虫

作:tahiriP(テキスト)/PKSP(グラフィック)/おきかP(動画編集)

宮沢賢治の詩「蠕蟲舞手」を軸に描かれた、貴音と雪歩の物語。
この「蠕蟲舞手」という詩は、作者である賢治が、あるとき水桶の中に湧いたボウフラを観察した際の「心象スケッチ」であり、
ひとつの事象を複数の視点で描写する、彼の詩の特徴がよく見える作品です。
そして、この「複数の視点」というのが、このノベマスのキモでもあるのかな、と。
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アイドルとして未熟な雪歩を見る、貴音の視点。

そんな貴音と自分自身を見つめる、雪歩の視点。

雪歩はまた、貴音のステージを透過して「アイドルそのもの」を見通している様にも思われます。

そして、この作品全体を見下ろしている、もう一つの視点。
この物語は全体を通じ、貴音の主観で進行しますが、地の文は彼女の一人称ではなく、客観性を感じさせる三人称で綴られています。
それはまるで、舞手たちが棲む水桶を覗きこんでいる、語り手の存在を示唆するように。

アイドルとは、彼女達が立つステージとは何なのか。
それを愛でる私達、それを更に見つめる者達は。
そんな事を意識させてくれる、とても印象深い作品でした。
そういえば、アニメ版アイドルマスター第13話のステージシーン、噂では「俺ら」が活躍するそうですね。
それがどんな空間として描かれるのか、今から楽しみです。