「俺と春香。」の物語


春香

作:uhhoP

この方の作品は、特に「春香」というタイトルがついた2作で顕著だったと思うんですが、アイドルが「向こう側」にいる事を強く感じさせてきたなぁと。
1作目での春香さんは、春香さんに恋をしてしまったカメラマンの物語で、絶対に手が届かないファンから見たアイドルの春香さん。
春香


2作目では、春香さんは自分を含めたアイドルの物語を全部背負って、壁をぶちぬいてしまう。
そこに「プロデューサーさん」は居ない。お姫様ティアラはプロデューサーとの繋がりよりも、完成系としての春香さん、アイドルの象徴として用いられてるように見えました。
春香


※再up作品。3/5までの限定公開
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これは2011年のアイマス動画を眺めていると、時おり感じられた事だったりもして、アイマス2のアイドル達が持つ輝きみたいなもの、
あるいは無印から2へ移行した事による違和感が、プロデューサーには疎外感に繋がっていたのかなとか、そんな事を思ったり。
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で、その完成系としての春香さんなんですけど、勿論ひとりだけでそこへ至ったわけはなくて、到達点における彼女はひとりであっても、その道程には必ず「プロデューサーさん」が居た筈なんですよね。
そこのところ、uhhoPはどうだったのかなと気になっていて、だから私は以前に2作目について「プロデューサーは発射台なんだ」って書いたと思うんですけど、そこを見てみたいなと。
だから、新作で「俺と春香。」というキャプションを見た時、
「あ、きたな」と思ったんですよ。
そしたら無印の春香さんのコミュから始まったので、ああ、そうなのね、と。
プロデューサーと春香さんの関係を描くとき、そこには無印の春香さんが入って来ざるを得ないのかと。

作中でも「プロデューサーさん」と呼びかける春香さんは16歳の彼女で、17歳の春香さんは写真の向こう側で笑ってて、
アイドルを育てるって事はこういう事なんだよ、と言われている様な。

曲の終わり、uhhoPが描いてきた青春香さんと赤春香さん、そして16歳春香さんと17歳春香さんが手を振るのを見て、なんだろう。
繋がったなぁと、そんな事を思ったのでした。

ありがとう。