「すごろくさん」に「天海春香」について訊いてみた!・回答編2-1

ニコマスブログ「すごろく迷走格納庫 (調整中)」管理人のVinegar56%さんに、アイマスのキャラクター
天海春香」についてきいてみよう!
という企画の、第3回。
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これってどんな企画なの、どんなお話をするの? という方は、先に初回の記事
「すごろくさん」に「天海春香」について訊いてみた!・自己紹介&質問編を、
ここまでどんな事を訊いてきたの?という方は、第2回の記事
「すごろくさん」に「天海春香」について訊いてみた!・回答編1
をご覧ください。
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今回は、私からVinegar56%さんへ投げかけた第二問
Vinegar56%さんが天海春香から感じる「恐ろしさ」とは、いったい何か。そしてそれは、2の春香からも感じられるのか。
そこにプロデュース経験の有無は関係しているか。

について、お話を伺います。
Vinegar56%さんが春香と春香P、ニコマスに何を見、何を感じてきたのか。
その一端に触れる旅をはじめましょう。
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sugoroku:ご質問は、「2以降の春香さんを可愛いと思う事はあっても、恐ろしいと感じる動画に出逢った事はない」という大意の文章を、以前私が書いたことについて。
K_1155:はい。
sugoroku:その違いは今もあるのか、あるとしたらプロデュース経験の有無と関係するか、ということ。
sugoroku:ひいては、私が感じている春香の「おそろしさ」とは何なのか、というテーマでした。
sugoroku:ちなみに、おそらく発端だと思う文章を、自分で引用するのも妙ですが。
「私の場合、アイマスのアイドルたちを見ていて ”可愛い” ”綺麗” ”美しい” ”嬉しい” というのは、全員にあるわけです。ええ、それはもう。」
「しかし、たとえば”どきどき”する、というのは、春香さんにしかない。そして、”どきどき”は16歳の春香さんにも17歳の春香さんにもあるけれど、 ”きゅん” とくる、 ”ほっ” とする、 ”ぞっ” とする、となると、これは今のところ、16歳の春香さんからしか生じません。」

sugoroku:http://sugoroku8383.blog101.fc2.com/blog-entry-326.html
K_1155:ああ、まさに。

20選にかこつけて当ブログ混迷の半年間を振り返る予定だったものの残骸
氏が自ら引用された様に、この記事においてVinegar56%さんは「おそろしい」という表現は用いていません。
それなのに何故、私はそうであると記憶していたのか。
それは、きっと記事を読んだ当時の私が、この記事を「おそろしい」と感じたからなのでしょう。
17歳の春香さんを見て「ぞっとする」感覚が生じる事はない
普段、ブログ上での記事を拝見し、あるいは20選などでニアミスなどを経験して、Vinegar56%さんとは春香を見る感覚で共通する部分が
あるのではないか、そうだといいな、と思っていた当時の私にとって、この告白は衝撃でした。
この記事から1年が経過し、私は自身の春香観が、当時とはまた違ってきている事を自覚しています。
では、Vinegar56%さんはどうなのか。そこを確かめておきたかったんですね。
そして何より、氏が春香動画から感じる感覚の正体を、私も知りたかった。

sugoroku:では、今はどうなのか、ということで。たぶん、この場においては、説明するより見ていただいた方が早い。
K_1155:動画の印象に関する話ですからね。
sugoroku:http://www.nicovideo.jp/mylist/13535851 私がよく見る春香動画を入れているマイリストです。
sugoroku:これを、投稿が新しい順でソートしていただきます。

K_1155:はい。ソートしました
HarukaーBase(PV系)

sugoroku:500本という限界と時間的限界の中で少しずついじっているものなので、これがそのまま私の好きな動画上位500本だ、ということにはならないのですが。
sugoroku:つまり、こんな感じです、とw

K_1155:わかりやすい!
sugoroku:2の春香さんの動画にも大切なものはある。しかし比較してみれば、明らかに無印の春香さんと同列の扱いではない

このリストに記述されている記号の意味は、こちらの記事にて解説されています。
2周年記念行事
そういうわけで、出来上がったのは別段何の特筆するところもない代物だけれど、これが出来上がってくる過程は私のニコマス人生そのものであったし、今後もそうであり続けるであろう、このマイリストは私にとってそういう存在です。
1つの春香動画を選び、結果として別の一作を外す時の心理状態や、その時のニコマスアイマス界隈の世相、そういったものが3年以上の時をかけて折り重なっていった、これはその断層写真です。
このリストを完全に読み解く事は、恐らくVinegar56%さん御自身でさえ困難でしょう。
しかし、今回の様に「無印と2の違い」といった限定的な視点が許されるなら、そこには明確な傾向が見えてきます。
ここが、スタートライン。

sugoroku:ま、K_1155さんにはこれで伝わると思うんですが、記事を見た読者がどうか、といことは別問題w。
K_1155:うん。がんばりますw
sugoroku:結論から言えば、私の根っこのところの心情は、件の文章を書いたところから動いていない。ただ、少し2の春香さんへの間口が広くなった、というところだと思います。
sugoroku:で、まず、そこにプロデュースの有無は関係あるか、という点について。
sugoroku:これは断言します。関係ありません
sugoroku:何故ならば、私がこれまで好きになってきた春香動画は、たとえ自分でゲームをプレイしなくとも必ずや好きになっただろうし、実際問題として自分のプレイ状況とは関係ないところで動画に対する感じ方は決まっていたと思うからです。

この部分、プロデュース経験の有無が動画を見る視点に影響を与えているかという問いに対し、「断言します」とまで強調しての「否」。
おそらく氏の答えはそうであろうと予想はしていたものの、私としては複雑でした。
これ、春香動画を見るものとしては、ものすごく理解できるんです。
私はもちろん2で春香シナリオをプレイ済みですが、例えそうでなくとも、日々投稿される春香動画を好きになっていただろうし、
それは無印の春香動画であっても同様です。
そもそも、私は無印はプレイ経験がありませんしね。16歳の春香に関しては、SPでのプロデュース経験が全てです。
しかし、やよい動画についてはどうか。
私は、やよい動画を理解する為にやよいPとなり、現在もその試みは続いています。
知るという事は、変わるという事。
私はもう、09年の頃のまなざしで、やよいを見る事はできないでしょう。どんなにシンプルな動画であっても、無意識にその向こう側を見通そうとしてしまう。
Vinegar56%さんは、春香について考え続け、彼女の姿を追い続けてなお、自分の立ち位置は変わらないという。
私には、返す言葉がありませんでした。

sugoroku:それでは、私が無印の春香さんから感じていた、2の春香さんからは滅多に感じない「おそろしさ」とは何か。
sugoroku:まずは、外形的な説明から。

K_1155:はい。
sugoroku:春香派のニコマスブロガーであります、zeitさんの文章から。http://blog.livedoor.jp/z6520/archives/953121.html
sugoroku:「春香さんの動画はその汎用性において、幅が広い一方で様式美的なわかり易さも伴うことが多い
これは、ゆうゆうPの『ハルカ 「瑠璃の鳥」』http://www.nicovideo.jp/watch/sm7057352について書かれたコメントの一節です。
sugoroku:春香の「様式美的なわかり易さ」。

K_1155:とても貫通力のある言葉ですね。春香派が言うと
sugoroku:まあ、様式なんて難しい概念がでてきてますし、私にもその真意が汲み取れているかは怪しいものですが、私のモットーは「敵を引き己が転べば巻き込み事故」なので、私のやりたい話に引きつけて話をしますと。
K_1155:すごろくさんの話をこそお聞きしたいので、存分にどうぞ
sugoroku:「おそろしい」ということを、ごく卑近に捉えてしまえば、つまり、たとえば暗闇の中に、ゴシックプリンセスの無印春香モデルを佇ませておけば、それだけでなんというか、それなりの雰囲気、「これは神秘的でホラーチックな動画です」という形が整ってしまいますよね、という。
sugoroku:無印春香モデルにはそういう、一定の型にはめて見せればそれだけでその方向性の雰囲気を出せてしまう、というところがある。

K_1155:ええ。

09上半期20選補遺(1)
09年5月からのニコマスブログAugenblickeの管理人、zeitさん。現在「春香」カテゴリで92件の記事を記されています。
この方の文章というのは、常にこう、同じものについて書こうとする心をうぎらせて下さるワケですが、それは今回のポイントではなく。
Vinegar56%さんの、氏個人の感覚についての説明として、真っ先に登場したのが、他の春香派が書いた動画感想だという。
私、かなり面くらってます。ん?これはどういう風に話が展開していくんだ?と。
「すごろくさんの話をこそ聞きたい」と言ってるあたりに、困惑が見て取れますね。ダメだこいつ。
そこからの解説については、春香動画をある程度見ている者には首肯せざるを得ない部分。
ただ、ここで例として「ゴシックプリンセス」を挙げたところが、また私とは微妙に異なるかな、と。
私だったら、ここは「カジュアル」か「お姫様ティアラ」を例示していたでしょう。紹介されている動画の衣装がゴシックプリンセスだったとしても、です。
氏のモットーについては……ツッコんであげるべきだった、かな。

sugoroku:こちらも春香派のブロガー、『一撃入魂!』の鏡月風海氏の言葉。
sugoroku:「こういう方向性においての春香って、俺にとってはアイドルよりも歌い手って認識だったりする。千早とは違ったカタチで歌の世界を紡ぎだす担い手。そして、その物語の主人公であり語り部
sugoroku:http://kyougetukazami.blog7.fc2.com/blog-entry-250.html
sugoroku:サプリPの『【アイマスMAD】 scheherazade 【春閣下?】』http://www.nicovideo.jp/watch/sm3073101
sugoroku:についてのコメントです。
sugoroku:とても面白い言葉で、動画の中の春香のことを、「アイドルよりも歌い手」「世界を紡ぎだす担い手」「物語の主人公」「語り部」と、4つもの言葉で形容しています
sugoroku:どれも違う。そして多分、ひとつだけではダメなんですね。それを全部並べて、なんとなく形容できたかな、という気がする。共通点は、「ステージに立ったアイマスのアイドル」でも「16歳の女の子」でもないということ
sugoroku:単純にアイドル以外の何かが憑依している、とか演じている、とか一言だけで済ませてしまうと、たぶん実際に感じているものを取り落としてしまう
sugoroku:そもそも単純に、無印春香モデルって、そういう表現が得意なんじゃないか、ということ。

K_1155:うん。感じたものを取り落す、という感覚は、非常に実感できます

多分、明日か明後日には答えようかと(こそりと私信とか
ブログ「一撃入魂!」(2007年3月〜2011年12月)管理人、鏡月風海氏。アイマスに関する言及は07年9月から。我々にとっての大先輩であります。
再びブログ記事からの引用を基としての春香論。Vinegar56%さんは、第一問に回答していただいた時も、こうした手法を用いていました。
この辺りで、ようやく氏の傾向を理解し、落ち着いて考える事ができる様になってきました。
つまり氏にとっては、これまで読んできた春香に関するテキストが、そのまま自身の春香観の一部として息づいているんですね。
故に春香について分析しようとすれば、それら自分の構成要素について触れずにはいられない。
その部分に納得し、ここまでの話を反芻している為に、反応が2手3手ほど遅れています。いかんでしょ。
単純な言葉では取り落してしまうものがある」という感覚は、何かについて書こうとした事がある方なら、一度は経験しているかと。
誰かに伝えようとするならば、できるだけシンプルに、ここがこうだ!と言いたいのだけれど、それでは大切なものに届かないというジレンマ。
16歳の春香には、特に見るものをそうさせる力が強いと。

sugoroku:2の春香モデルが出た時に、誰とも特定できない声として、「春香が普通の美少女になった」という感想がありましたよね。
sugoroku:「無印より幼くなった」という感想もあった。これはモデルだけのことではなく、キャラクター描写を含めての感想かもしれないが。

K_1155:ありましたね。「昭和から平成になった」とか
sugoroku:うんうん。
K_1155:キャラ描写の幼さは2全体に言えることだと思うけれど、いま言う事ではないですね。続きをお願いします
sugoroku:個人的に思ったのは、顎の鋭角さとか、Vo衣装の造型とか、姿形からシャープな印象を受けにくくなったと思う。ステージ上のモデルに関して言うと。
sugoroku:ただ、比較動画を見るとわかるけど、実際の顔の輪郭の変化って実はそれほど大きくないので。
sugoroku:2のセンシティブトゥーンなライティング、質感とか、目の大きさとか、微妙なところが左右しているのだと思う。
sugoroku:もう一つ言えば、たぶん2のモデルはコミュとステージ上で、感じとれる美麗さ、可愛さにあまり差がないのではないか

K_1155:目の印象が大きいかなぁというのが私の感覚ではありますね。
K_1155:リンPだったかな。「俺がプロデュースしなくても普通に売れそうな気がする」という印象を話してらっしゃったのは
K_1155:リンPの記事はこちら http://d.hatena.ne.jp/rinne05/20120815/p
sugoroku:おっ。ありがとうございます。

きっさらP 【アイマス】I want 春香 新旧比較【HD】

ここで、2モデルに関する言及が入りました。内容についてはおおむね同意。
重要なのは後半。「コミュとステージ上で、感じ取れる美麗さ、可愛さにあまり差がない」という部分です。
これは実際にプロデュースしていても強く感じるところで、ほんっとキラキラしてるんですよね、2のアイドルは。
リンPが御自身のブログplayer1,life1で
今思えば、1と2の一番大きな違いはそのへんにあるような気がします。かわいいけど、なんとなく垢抜けない感じが1にはあって、それがかえって良いと思わせます。「この、冴えないけどかわいい普通の子達を俺が導いていく」というわけです。
imas4 2012a
と書いておられるのを見た時は、そうそう、そうですとも!と手を叩いたものです。
私の場合、特にSPモデルの印象が強かったりもするので、その差は更に強かったのかもしれません。
ここでブログ記事を引用したのは、まぁその、ちょっとした意趣返しといいますか。やられっぱなしで悔しかったんですね。ははは。

sugoroku:無印モデルだと、コミュではあんなにあか抜けない、のほほんとした表情の昭和の子が、ステージ上では見せ方次第でホラーになったり非人間的な神秘性をたたえたり、という劇的なことが起こった。
sugoroku:2010年の春香誕生祭の時、turn-KさんがOGOP、KenjoP、musePを読んで話を聞く、という企画をされまして。
sugoroku:ニコニコ生放送で。

K_1155:なんというか……ええ。
sugoroku:いや、11年か。2の春香さんの話出てたもんな。それくらいあやふやなので、具体的な内容はよく覚えていないんですが。
sugoroku:印象的なのは、春香のどこが魅力的なのか、と聞かれて、KenjoPもOGOPもステージと日常(コミュ)でのギャップ、ということを挙げられていたんですね。ステージの上ではあんなにかっこいいのに、普段はあんな普通に可愛い子で、と。
sugoroku:musePはもう少しテイストが違った気がしたけど、忘れましたw。
sugoroku:要するに、無印の春香モデルってそういうモデルなんですよw
 
K_1155:はははwOGOPの理想像として描かれる春香というのは、本当にもう、突き抜けていますからね。それでいて日常はそうでないと。
sugoroku:2の春香モデルはそれと同じことはできない。どちらが上ということではなくて、性質が違う
K_1155:ええ。わかった気がします
sugoroku:その代わりに、2のモデルにしかできない、2のモデルこそ得意な表現があるわけです。
sugoroku:ただ、私を春香さんに心底惚れさせたものは、無印春香モデルの性質と強く結びついていた。
sugoroku:というのが外形的な、通り一辺倒の説明ですw。

無印春香モデルの特徴と魅力。
それは「日常とステージ上でのギャップ」である、と、ここでも春香Pの発言を下地にして、Vinegar56%さんの主張が述べられました。
2モデルが劣っているわけではなく、目指す方向性が違う様に感じられる。だから、無印の春香に抱く感情が芽生える事はない、と。
私が「わかった気がする」と言っているのは、もちろんVinegar56%さんの論についてもそうなのですが、むしろそこに至るまでの論法、
自分がこれまで見聞きしてきた春香派の言葉を、いかに氏が尊んでいるか、という部分で。
私はVinegar56%だけでなく、氏の中に生きている春香派の皆さん全員を、同時に相手しているのだと気付いたわけです。
こりゃかなわねぇな、というところですね。

※箱外の前に立ちはだかるすごろくさんの中の春香派の皆さん(イメージ)
ここで話題に出た春香派の皆様については、後に再び登場する事になるでしょう。
詳しくは、その時に。

sugoroku:ここまでで何か、質問、感想があれば。
K_1155:そうですね。日常とステージのギャップ、というお話を聞いて、G4Uというソフトが出たのは、ああそういう事か、と得心したという事。
sugoroku:というと?
K_1155:2モデルの素のかわいさ、という部分ですね。冬服で町を歩けば、それだけで絵になってしまう。
sugoroku:なるほど、そうですね。無印の私服アイドルをそのまま背景絵の前に突っ立たせても、グラビアにはならないw。
sugoroku:すっきりぽんPの『うちのクラスの天海さん』http://www.nicovideo.jp/watch/sm15447712で。

K_1155:ええ。
sugoroku:「天海さん」の立ち絵は無印素材だけど、作中で語り手が買うグラビアの絵の春香は、G4U!の春香なんですよね。
sugoroku:という、それだけだったんだけどw。

K_1155:ほぉー。それはまた、ズバリなものがありましたねw
sugoroku:カゴシマPも、『無免許 轢き逃げ 逃避行』で、ポスターの中の春香だけが、2のモデル
sugoroku:この人の場合は、単に向き不向き以上の意図があるだろうが、話すと長くなるのでw。
sugoroku:やっぱりみんな、使い分けているんですね。

そんなことない、無印のアイドルも画になるだろ!と四方八方から撃たれそうな事を言ってますが、ここまでの話があっての事なので御容赦を。
すっきりぽんP うちのクラスの天海さん

天才カゴシマP 春香の 無免許&轢き逃げ 逃避行(アイドルマスター)

(2010/11/07〜2011/03/23)
チャット内で触れられた2作。例として、「うちのクラスの天海さん」の方を見てみましょうか。

わはははは。
G4U!についての言及は予想外だったでしょうに、アドリブでこれを思い出せるのは流石だなぁ。
そして、改めてニコマスPの素材特性に対する嗅覚の鋭さに驚かされます。

K_1155:あとはそう、私はよく、動画を見た印象として「反射」という言葉を連想するのだけど、無印春香ステージは、その反射率が異様に高いのかな、と
sugoroku:ほう。
sugoroku:テカッてるのは2のモデルの方だがw。
sugoroku:肌が。

K_1155:エステですよ!エステ!
sugoroku:その「反射」という言葉について、もう少し詳しくお聞きしたいな。
K_1155:動画を見る時に、自分の内面、自分のこれまで経験したいろんなものがある部分、そうした面に一度投影されて、その印象が付与された上で結像するというか。
sugoroku:ああ、なるほど。
sugoroku:zeitさんの記事から。浅葱Pの『二人のアカボシ』について。
春香動画の傑作によく見られる、時間がぎゅっと凝縮されたような感覚が、この動画にもあります。
http://blog.livedoor.jp/z6520/archives/3138147.html

K_1155:動画そのもの、無印春香のステージをひと言で形容できない、伝えようのない感覚というのは、そのあたりにも関係するのかなと思いました
sugoroku:確かにそう思います。
sugoroku:ただ、それは2の春香にもあるかもしれない、既に生じているかもしれない、ただ感じとれていないだけかもしれない、ということもまあ、意識しておくべきなんでしょうね

K_1155:うん。ここまでは、そんなところですね。

ここでの非常に感覚的なやりとりは、まぁ、Vinegar56%さんだから伝わったけど、普通は「何言ってんだコイツ」ですよね。
私が「私は動画そのものを見ているのか」という疑問を抱いているのは、質問編などでも吐露しているところ。
そうした疑問を最も露わにされるのが、無印春香動画と対峙した時。そういう話をしているのだと理解していただければ。
それに対するリアクションも、zeitさんの記事から。
きっと氏の身体の中には、これまでに自らの中に取り込んだ無数の言葉が、まるで血液の様に流れているのでしょう。
租借し、分解し、再構築するのではなく、その言葉自体を尊重し、そのものを受け入れて自らの一部とする。
ここまでの時間で、Vinegar56%さんの恐ろしさ、その正体に触れた気がしました。

sugoroku:では、次の段階の話にいきましょうか。
sugoroku:ここまで話してきたことは、ある意味、最初からわかっていたことで

K_1155:ええ。

……というわけで。
ここまではウォーミングアップ。次回、いよいよVinegar56%さんの内面へと潜っていくことになります。

御期待下さい。