ホトトギスとツバメの話。

ホトトギスという鳥がいます。
不如帰という字をあてる事もありますね。中国の故事が由来だとか。
その口の中が鮮やかな赤い色をしている事から「血を吐きつつ鳴く」「鳴き声を真似ると血を吐いて死ぬ」という伝承もあるそうです。

そして、この鳥には悲しい民話があります。それは、独特の泣き声から連想されたもの。

すると、とつぜん兄の目がひらいて、ものが見えるようになりました。弟の腹にあったのは粗末なものばかり。自分の心がひねくれていたことに気づいた兄は「すまない、すまない」とつぶやいているうちに、魂がぬけて鳥になってとんでいきました。
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 この鳥は今でいうホトトギスのことです。ホトトギスが「おととこいし(弟恋しい)」と鳴くのはそのためです。

この民話は以前から知っていたのですが、調べてみたところ、地方によっては兄弟ではなく、姉弟である事もあるそうです。
また、ホトトギスカッコウと同じく、託卵という習性をもちます。
自らは巣を作らず、別の鳥の巣(ウグイスを主に狙うそうです)に卵を産んで育てさせるという、アレです。
実の親と離れ、家族の待つ家もなく、血の繋がらない他人に育てられつつ、喉を赤く染めて、「弟恋し」と鳴く鳥。
それが、ホトトギスという鳥です。
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アイマス2、千早ストーリーをプレイし終えました。

メンバーは2ndが響、3rdが美希。
にわPの「箱庭楽園」から連想した人選となりました。


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ユニット名は「Overture」。
箱庭楽園の中でBGMとして使用された楽曲のひとつであり、「序曲」という意味の言葉です。
「MEET U」と迷ったのですが、間違ってなかったな、という感じ。
で、先に書いた鳥の話ですが。
アイマス2の如月千早という少女は、ホトトギスだったんだな、というのが、私の感想です。
5thソング「目が逢う瞬間」がブレイクし、売上ランキング1位をとったのは、53週目でした。
その夜に届くはずの、頂点に辿り着いた喜びを伝えるメールは、私には届きませんでした。
でも、それもまたよし。「ああ、そういう事か」と思ったりして。
そんな彼女の魂は、ツバメの翼を得る事で、再び舞い上がりました。
ツバメは、ホトトギスと同じく渡り鳥。遠く海を越えて旅をする鳥です。
でも、ツバメは巣作りをする鳥です。作中のツバメも、765プロの軒先に巣を作りました。
一度は離れても、必ず帰ってくる場所。そこで家族と共に暮らし、子孫を産み育てるところ。
千早はホトトギスとしての生涯を生き切り、ツバメとして新たに生まれ変わって、765プロという家族と、共に過ごす家を手に入れたんだなぁ、と。
彼女のアイマス2での一年は、まさに「序曲」だったんだな、と。
ここから始まるんだな、と。
そんな事を思ったわけですよ。
よかったね、千早。
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04/10追記
上の様に、私の中では納得できた2の千早ですが、千早Pの皆さんは、それぞれどう受け止めて居られるのかなぁ、と気になってました。
アイドルマスター2 「希望の旋律」 千早・春香・やよい

作:音P

この方の千早が笑顔で良かった。
安心しました。