Joy of Viewing

プルシャンブルー。
フタログリーン。
クリムゾンレーキ。
ダークシェンナ。
チタニウムホワイト。
なんか戦隊モノっぽいですが、上に並べたのは油絵の具の名称です。
私は油絵なんて一度も描いた事ないわけですが、これらの絵の具の名前は空で言えます。
なんでかと言うと、間違いなくこの人のおかげ、あるいはこの人のせいです。

イイ顔してますわ。
この人の名は「ボブ・ロス」。「簡単でしょう?」の人、と言った方が通りが良いかもしれませんね。
アフロがイカすこのおっさんの番組「Joy of Painting」が、私は大好きでした。
御存じない方の為にどんな番組か説明すると、ボブが上の白黒なキャンバスを、30分で

こうする番組です。
ニコニコ動画にもアップされてますが、過去に消された事があるのでリンクはしません。気になる方は「ボブの絵画教室」で検索を。
名目上は「絵画教室」となっていますが、まぁ実質「ボブのマジックショー」ですよ。
青空に出現したヒゲが雄大な山脈になったり、有毒ガスにしか見えない紫の煙が温かな色合いの広葉樹に化けたり。
放送時は、そういう楽しみ方をしていた人が多かったのではないでしょうか。少なくとも、当時学生だった私と姉はそうでした。
でも、そうやって見てるうちに、いつの間にか絵の具の名前や筆の種類、そして彼の技法などが頭に刷り込まれていくんですね。
「きた!2インチの筆きた!これで勝つる」とか。
「放送終了まであと2分。これはともだちの木の予感!」とか。
「ナイフにチタニウムホワイトか。どう考えても次は水際の処理ですねわかります」とか。
彼のラフなスタイルと明るい笑顔、軽妙な話術(これは日本語版の声優・石井隆夫氏の演技によるところも大きいでしょう)、そして魔法の様な筆さばき。
そうしたモノを楽しむ事で、一般的には「とっつきにくい趣味」に属すると思われる油絵が非常に身近で、親しみやすいものに思えたんですね。
だから専門用語もスッと頭に入るし、その意味も実例と結びついているからわかりやすい。
で、いつしか「やってみようかな」って思っちゃったりする人もいるワケですよ。だって、楽しそうなんですもの。
そういう事なんじゃないでしょうかね。
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友人との会話「アイマス(動画)って閉鎖的だよな」
三女B様のブログ:やっと見つけたよ\(^o^)/の記事を見て。
ニコマスという界隈から感じる壁については、このブログでも書いたことがあります。
私が勧める『アイマス動画初心者にオススメの一本』前編
コメ騒動
「そんなのどこでもあることだよ」と言う前に。
自分が感じた楽しさを、シンプルに発信すること。
まずは、そこを忘れずにいたいなと。
そんな事を思ったわけです。

「私は絵が大好きなんです。今日も一緒に楽しみましょうね」
この言葉、この笑顔。
ニコマスのファンとして、ブロガーの一人として、忘れちゃいけないな。