2/114通のラブレター〜とにかく大好きなアイマス動画〜後編

昨日に引き続き、「『とにかく大好きなアイマス動画一本』アンケート生放送!」について書いていきます。
今日は、私が選んだ2本のうちの、もう一方について。
こちらの作品です。
アイドルマスター短編『足りなくなる』

作:下着ドロP

プロデューサーを喪った千早の「日常」を描いた短編作品。再生時間は15分。
実は先日、この作品について、ある方とお話しする機会がありました。
その時に共通して抱いた感想として挙げられたのが、千早の中にある「依存」という特徴。
例えば、千早のAランクアップ時やラストコンサート前、そして成功エンドにおいて、その傾向は強く現れます。
※以下のコミュシーンは、moyashi氏の「プランA moyasi アイドルマスター idolm@ster」よりお借りしました。

思春期の初期において、多くのものを失い続けてきた千早にとって、自分に何かを与えてくれる存在が、いかに大きく見えているか。

そして、一度手にしたものを失う事への、激しい恐怖。
それは千早にとって、自分を支えているものは自分自身ではなく、彼女が手に入れたものだから。
このシーンにおいても、Pが経験や想い出の存在を再認識させることで、千早は自己を回復させています。

そうしたものを与えてくれたPが絶対的な存在となるのは、彼女にとっては必然なのでしょう。
「断られるのを承知で」と言っていますが、恐らく千早は、その可能性について考えていないはず。
何故ならこの瞬間、彼女にとって自分=Pだから。
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もしも、この千早がプロデューサーを失ったら。「足りなくなる」は、その仮定が導く結論を、まざまざと見せてくれます。
残酷なまでに淡々と、美しく。
この作品に出逢って以降、私にとっての「如月千早」という存在の核となる部分は、この千早が占めています。
どんなに煌くステージや、幸せな日常を生きる姿を見ても、その向こうに「この千早」が居る、あの部屋が透けて見える程に。
彼女は純白のドレスを着てソファーに座り、こちらに背を向けて、じっとTVを見つめています。ひとり、笑みを浮かべながら。
そんな千早を、私はこの上なく愛しいと思います。そして、この千早を見せてくれた「足りなくなる」という作品も。
私の中に、深く深く刻み込まれた一作です。
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なお、私の中で、この作品と対になると勝手に考えているPVがあります。それが、こちら。
アイドルマスター 「糸」 千早

作:(´;ω;`)ウッ…P

「あなた」に縋るのではなく、互いに重なり合い、支え合い、「誰かを暖めうるかもしれない」布となれた千早。
「足りなくなる」を核とするなら、この「糸」は千早という星を包む大気かもしれません。
……なんて、ちょっと恥ずかしい事を書いてみました。
まぁ、いいですよね。ラブレターって、そういうものですから。
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今回の生放送で、改めて「アイドルマスター」と「アイマス動画」、そしてそのふたつを好きな人達―自分を含めて―が持つ力の大きさを感じました。
この一ヶ月で、この世界は元に戻しようがない程に変わってしまいましたけれど、それでもここには、どうしようもなく好きなものが確かにあって、
それに向かって私達はこれからも「好きだ」と叫び続けるんでしょう。
改めて、gouzou氏に感謝を。有難うございました。
私は、この世界が大好きです。