2013年上半期ニコマス20選・前編

アイドルマスター 2013年上半期ニコマス20選開催のおしらせ

主催:ATP

募集期間
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2013年 7月2日〜7月8日
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基本レギュレーション
・対象は2013年上半期(1月1日〜6月30日)に公開されたニコマス動画
・自身のセレクトを20作品以内でブログ・ブロマガ・マイリストなどで公開
・1Pにつき1作品
・選考基準はフリー(お気に入り・埋もれ発掘・テーマに沿って等何でもオッケー)
投票先:ニコマス20選投票所

キタキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!

やりますか(゚∀゚)?やりますね(゚∀゚)!
やりましょう。
今期から、集計用リストはブロマガにて作成する事としました。
2013年上半期ニコマス20選+1&1:箱からあふれたアレやコレ
「コメントもブロマガでいいじゃん」とかいうツッコミは禁止。私だってそう思う。
それでは、まずは頼まれてもいないのに勝手に選ぶ「今期のタイトル一選」から。
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春香のスカートになりたいんだ

作:rock821氏(ユーザ名をrock218氏と誤記しておりました。訂正してお詫び申し上げます)

なれるもんなら俺だってなりたいわ。
このタイトルから感じたスタンス。視点。こちらを見ない春香さん。

ああ、こんな半年だったなと。
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01/アイドルマスター 月のワーグナー

作:ロシア娘にぶたれ隊 氏
シンプルに受け取れば、孤独だった貴音が765プロで皆と出逢ってよかったね、と。そういう話に見えます。
ただそうすると、ステージシーンとは別の「見守る者の視点」が、ちょっとややこしい事になるのが面白い。

本来なら、アイドルとの距離を縮めてくれる筈のコミュシーンは、モニタの存在を感じさせる映像(直録りかしら)。
それでいて、最後に現れる、プロデューサーとの出逢いのシーン。桜吹雪の場面では、クリアな映像を採用しています。
ずっと貴音を見ているのは、誰なんだろう。
もうひとつ、月の存在について。

この振り向く瞬間の表情すごく好き。
前半部のサビパートで必ず現れる、ステージ上のミラーボール。まるで貴音を見守る様なそれは、容易に月を想起させるものですが、
後半のクインテットステージでは姿を消します。
そして、貴音のアクセサリも三日月サイレットからガーターリングへ。
私はこの動画から、貴音とプロデューサーだけじゃない、もうひとつの「見守る者」の存在を感じるのです。
とてもあたたかく、遠くから貴音を見守る、誰かを。
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02/【エアマネ2】輿水飛翔 第1回「幸子さん、飛びましょう」【モバマス】

作:真里谷 氏
私は東方界隈には疎いので存じ上げなかったのですが、作者の真里谷氏は、あちらでは「疾風真里谷」の名で知られる
架空戦記ライターの方らしく、アイマスMADデビューとなる今シリーズでも、その手腕を存分に振るわれています。
なんと一本10分の動画を(架空戦記で毎回おなじ再生時間というのも地味にヤバい)完結まで日刊で上げ続けるという
すさまじさ。
シリーズ全体を通して感じられるのは、動画における労力の入れ所、抜き所を把握し、ある種マニュアル化された形式で
提供される安定感ですね。
キャラ画はひとり一枚、ゲーム自体は背景で進行し、カットするところはバッサリとカット。
その代わり、キャラクターのセリフ、幕間での薀蓄、シーンごとに使われるBGMなど、視聴者を「掴む」ポイントを外さない。

とってつけたような「READY!!」の入り方すき。
しかも場面転換のタイミングが的確な故か、テンションが高水準で10分間維持されるので、見ていてとにかく楽しい。
そして、アイマス動画として大切な「登場したアイドルを好きになる」という要素も、しっかりと盛り込んでいるのが素晴らしい。

私はこの動画で、幸子ちゃんのファンになりました。御見事。
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03/君はずっと幸せだった?

作:天下P
その場所から見える彼女は綺麗ですか?

記憶を思い出に変えて、アルバムの一ページに閉じて。時折思い出しては幸せを願う。

そんな関わり方も悪くはないと、ごく最近になって思えるようになりました。
自分とは違う道を歩んでいる人の視界を垣間見る様で、視聴後は足元がふらつくのだけれど。
そうであるという事は、私の花はまだ、そこにあるのでしょう。時に伸ばした指先に毒を浴び、肌を焼かれつつ。
いつか私が、そちら側の世界へ行ったら、思い出話がしたいですね。そんな事を思います。
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04/【アイドルマスター2】 We're Gonna Groove 【春香・亜美】

作:benP

はるあみですよっ!はるあみっ!
いやぁ、はるあみを推していた身としては、こういうのを見られて本当に幸せなのですよ。
ステージ上で、春香さん相手に堂々とインファイトができるまでに成長した亜美。
そんな亜美をばっちり受け止めて輝く春香さん。
まったくすばらしい。はるあみもっと流行れ。
演出も効果的で、実にアガります。なんだろう、アメリカンなロックっぽさ?☆とか出るし(安直)。

そんな中にモノクロがビシッと入ると、また締まりますね。何度見ても飽きません。
はるあみもっと流行れ(2回目)。
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05/【MAD】飛んでって―

作:千歳レラ 氏

てってってー好きなんですよ私。
これはim@shupの一種になるのかな?音作り系の皆様の発想力というか結合力というか、とにかくいつも驚かされます。
元動画の古さ(07年6月投稿)からくる映像のチープさと、意外に凝ってる編集の面白さと。
特に雪歩の動き。ヤバい。
まぁ、そうはいっても50秒足らずの動画ですから、気楽に楽しむのが正解だと思います。
とか言いつつ、20分くらい抜けられずにいるんですけどね。ははは。大好きです。
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06/【Novelsm@ster】クルm@ster やよい編

作:カルノ北P

はるかっぱさんかわいい。一緒にきゅうり食べたい。
それはそれとして、自動車って、オーナーにとっては移動手段以上のものである事が多いんじゃないでしょうか。
例えばステッカーを貼ったり、ぬいぐるみを置いたり、好きな音楽を聴く空間であったり。
もちろん自動車本来の能力を活かし、更に伸ばす為のチューンアップなども可能です。
自分好みの相棒にプロデュースできる、大人にとって貴重な存在。それが自動車という乗り物なのかも。
こう考えてみると、なるほど、少女達をアイドルとしてプロデュースするアイマスと自動車というテーマは、相性がいいのかもしれません。
アイドルと主人公、そして自動車の三者によって紡がれるショートストーリー。
各話およそ5分という手軽さ、それぞれのパーソナルカラーで描かれる文字とキャラクターの姿、肌触りの良い温度のテキストなど、
動画を構成する要素どれもが心地良い。

アイドルと車が並ぶカットが毎度たのしみだったり。現実の車とアイドルが一緒に居る、それだけで嬉しいものなのです。
この半期で、765プロとのコラボレーションを完遂した今シリーズ。楽しませていただきました。
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07/私とやよい。

作:nu氏
765プロの中での系譜という話をするなら、やよいと最も近しい存在は律子なのではないかと、私は考えています。
アイマス2のストーリーがそうだから、というよりは、立ち位置というか、重心の置き方というか。
いつか出力できたらいいな、と考えている話ではあります。
これは2012年1月に投稿された動画の再投稿作品。
小さなハコで、それぞれの歌、自分の歌を歌い始めるイチゴ達。

アイマス2で最初の一人をプロデュースし終えた時に得られる実績が「イチゴ賞」ですよね。
だから、竜宮小町にはイチゴがない。
選ばれる者。先に行く者。追いかける者。残される者。手を取り合い、共に高みを目指して。
そんな中、はじまりの場所で凍りついた様に佇む者。ただ一人、あのティアラを戴く者。

「自分の歌」がない彼女。いつか目覚めるのか、それとも。
作中で「my song」が使用されていない(と、思う)のは、偶然ではないはずです。
現在のPS3版では、御存知の通り「魔法をかけて!」が使用可能となったアイマス2。
この時期に再投稿された意味について、私は考えているのです。
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08/小さなワルツ

作:アンカーP

私がやよいに願う事、それは「ひとりの人と向き合う勇気と自信を育ててほしい」というもの。
「事務所のみんな」とか「世界中のみんな」とか、そういうんじゃなくてね。ひとりの人を大切に想える、そんなひとになってほしいんです。
それが叶うなら、別にその相手は私でなくていいんです。いやマジで。
アンカーPは毎度々々、私のツボに直撃する動画を投げてくれるワケですが、これはホントに嬉しかったなぁ。
飾りすぎない、でも強く訴えかける力。素直でのびやかなエナジー
あんまり言葉で飾っても、どんどん無粋になっちゃう気がするんでね。このくらいにしときます。

とても素敵な、本当に素敵なやよいでした。ありがとう。
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09/オヨステ・アイナ

作:むすひらP
響にはユタ(≒シャーマン)の血が流れてるんじゃないかなー、というのは、以前から思ってる事なんだけども。
こういう、意味があるのかどうかよくわからない美しい歌の中で、ただ楽しげに踊る響を見ていると、やっぱりそうなんじゃないかなーと。
音楽とも、ステージの光とも友達になれるアイドル。それが響なのかもしれないなと。

何度か挿入される足元のカットがどれも素敵で、特にこのハート型の光が響のところに集まっていくところがホント好き。
もうひとつ面白いなーと思うのは、この動画、画面の上下が非常に狭く作られているのに、なぜだかステージがとても広く感じるんですね。
アイドル達の中でも小柄な響のダンスがそう見せるのか、私の頭が見えない部分を勝手に想像して、広く錯覚させられているのか。

そんな中で響がアップになる場面も勿論あって、これがまた響の向こう側、奥行きを意識させる様で、なんでしょうねこれは。
やっぱりあれだ。この響は、ステージと友達なんでしょう。大好きな友達と遊んでいるイメージ。だからこんなにも、やわらかい。
最後に視界が解放される展開も言うことなし。満足、満足な一品です。
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10/はるかなる

作:どぶろくP
育花雨、という言葉がありまして。
春先の細雨の為の呼称であり、これから咲こうとする花の成長を促し、その美しくある事を願う慈しみの雨。
とても美しいことばだと思います。

ユニット名「春の粒」プロデューサー名「zzz」。
ジャージ姿の春香さんは「種」あるいは「つぼみ」なのかな。雨が待つ気持ちから長靴をはいたり。
この春香さんの中に宿る「花」が恋だとするなら、その結末は悲しいものだと歌が告げているのだけど。
このステージが示しているものは、それだけではない筈です。

「新しい私」に咲いた花。雨を想像させる水玉模様の衣装。
爪先の小さな花が本当に愛おしく見えて、なんとも言えない気持ちが広がりました。
タイトルも素敵ですよね。「はるかなる」。
こんな春香さんを見る事ができて、今年の誕生祭も幸せでした。
後編へ続きます。